片桐棲龍堂庭園 2



砂雪隠(すなせつちん)

腰掛待合(こしかけまちあい)
  待合処(まちあいどころ)と砂雪隠(すなせっちん)

この二つの遺構のうち待合処とは、露地に入って茶事を執り行う前、お点前(てまえ)をする亭主からの迎付けを
待つ建物のことです。露地には外露地と内露地があり、元来外露地のものを待合、内露地のものを腰掛と
称していましたが、現在は腰掛待合の名称でいずれのものも呼ばれています。

 雪隠とは、厠(かわや=お便所)のことです。この雪隠は砂雪隠と呼ばれるもので、内露地に設けられた特殊な
厠の遺構です。砂雪隠は殆ど使用されず、もてなす側の亭主が客に対して「お便所までこのように綺麗に
していますよ」と、心遣いを意思表示したものです。
実際に使える外露地に設けられた厠は下腹(かふく)雪隠と呼ばれています。
庭の周囲には枯流れ(かれながれ)が大きく回り込む形で作られ、流れの2か所に大振りの石橋を架け、
沢飛びを設けて庭園景としています

  次は 国登録有形文化財(平成12年10月登録)の建造物があり、主屋の東側に
 同時期に作庭されたと考えられる庭園です。