内藤記念くすり博物館 企画展 日本人を苦しめた感染症と新型コロナウイルス感染症 内藤記念くすり博物館で開催されています http://www.eisai.co.jp/museum/index.html クリックしてください 内藤記念くすり博物館のホームページがご覧になれます。 <企画の概要> ●主催 : 内藤記念くすり博物館 内藤記念科学振興財団 ●開催期間 : 2021年4月28日(水)〜2022年3月31日(木) ●開催場所 : 内藤記念くすり博物館 展示館2階特設会場 ●入場料 : 無料 はじめに わたしたちは現在、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のパンデミックの真っただ中に生きています。 そのため、生活はこれまでとは一変しました。 古来、集団生活を送る社会内で感染が拡大して流行する感染症により、 人類はたびたび危機に瀕してきました。 わが国でも天然痘をはじめ、麻疹、コレラなどの感染症は“はやり病"と呼ばれ、長らく恐れられてきました。 近代以降は、医学・薬学が発展してワクチンや抗菌薬などが開発され、公衆衛生環境も向上したことで、 多くの国では感染症の大流行を抑をられるようになってきました。 20世紀後半には天然瘍が根絶され、インフルエンザもワクチン接種が行われ、治療薬も用いられるようになりました。 HIVも治療薬により対処が可能となりました。 21世紀初頭にはSARSやMERSの局地的な流行(エンデミック)がありました。 2020年にはCOVID- 19 の世界規模で流行(パンデミック) が起こりました。 パンデミッ クが起きると、生活必需品やマスクなどの衛生用品の生産や物流の停滞、病床や医療資材の不足、 医療従事者らエッセモンシャルワーカーのオーバーワークなどが発生し、さまざまな分野で混乱が起こりました。 しかし、感菜症拡大から1年あまりの間、 人々は手をこまねいていただけではなく、まずは日常生活において、 手洗いの励行やマスクの着用、ソーシャルディスタンスの維持、3つの「密」の回遊などの感染予防に取り組みました。 また製薬会社では既存薬の転用やワクチン開発への着手に取り組み、医療機関ではPCR検査、ECMOを活用した 治療などを推し進めています。 今回の企画展では、特に日本人を苦しめてきた天然痘や麻疹、スペイン風邪などの"はやり病"の歴史を振り返るとともに、 近年猛威を振るったSARS、MERS、新型インフルエンザなどの新興感染症や再興感染症とその治療薬、対処法を解説します。 また流行中のCOVID-19に ついても最初は「原因不明の病]として登場しましたが、どんな病気なのか、 どんな治療薬やワクチンが開発・使用されているのかなど、2020年12月までに判明 している過去の情報を整理して紹介します。 「コロナ禍」と呼ばれるCOVID-19 流行の記録のひとつとして、また、 避けては通れないさまざまな感染症を軽視せず、 乗り越えるための理解の一助となりましたら幸いです。 2021年4月 内藤記念くすり博物館 館長 森 田 実 以上 内藤記念くすり博物館 企画展「日本人を苦しめた感染症と新型コロナウイルス感染症」図録より抜粋しました |