西蔵六道輪廻図

六道とは天、人間、阿修羅、畜生、餓鬼、地獄の六つを指し、衆生が善悪の
業によって輪廻を繰り返す世界である。
仏教では信徒に因果応報の 理を教え、生死の苦を悟らせる為に、六道輪廻
を図示し又は絵図を寺院の門に掲げることが、律によって規定されていた。

図像は、赤黒色の羅刹が抱える円盤に内側から

 (1)食真痴の三毒を象徴する三つの動物、
 (2)衆生が善行によって向上して行く白道と 、悪行によって
    堕落して行く黒道、
 (3)天上界から地獄までの六道、
 (4)輪廻転生の理を示した十二因縁

の四つの画面を描くものが一般的である。