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心臓のポンプ機能をフォローする生薬 《蟾酥》 明治の初めに中国から伝わってきた薬に「六神丸」があります。 この中の主成分となるのが蟾酥(センソ) です。 蟾酥は簡単にいえばガマの油ということになります。 昔からあるガマの油の塗り薬としてとして我が国や中国で消炎鎮痛・局所麻酔 などにも使用されていました(今のものには入っておりません)。 蟾酥はシナヒキガエルの腺分泌物を固めて乾燥したものです。 1匹あたり、わずか数十mgくらいしか分泌液は採れず、さらに、乾燥すれば ほんの数mgにしかなりません。 これを服用することによって心臓のポンプ機能を改善、いわゆる「強心作用」が あります。 中国最古の薬物書である『神農本草経』には「蝦蟆(がま)」として記載されており、 これは現在のように皮脂腺の分泌物を集めて固めたものではなく、ガマガエルを そのまま陰干しにして薬として用いていたようで、疔(ちょう)や癰(よう)といった 腫れ物に効くとされています。 ![]() たしかに、腫れ物に外用するという使用方法は現在も中国で行われている ようですが、わが国では今のところあまり利用されておらず科学的解明の検討は いまだしの感があります。 蟾酥は心筋の酸素消費量を増やすことなく(心臓に負担をかけず) 強心作用を 発揮します。 蟾酥製剤は高齢の方がのんでいる薬というイメージがあるかもしれません。 しかし、どうきや息切れはストレスや更年期、暑さや寒さなどによっても起こり 気力の低下は働き盛りの若い方にも起こりやすいものです。 ![]() どうきや息切れがしたり、どうも元気が出ないと感じておられる若い方にも おすすめしたい生薬です。 日本では救心や六神丸などその薬効を発揮させる商品が製造されています。 ![]() |